比色計は比色分析を行う検査機器で、現在の分光光度計の前身です。比色分析は溶液の濃さや色調を標準溶液と比較して定量分析する化学分析法です。日本では昭和15年(1940年)、雨宮精器製作所(現・アタゴ)がデュボスク式の比色計の製造販売を開始しました。デュボスク式比色計の仕組みは、光源からの光を2つに分け、一方は標準液槽、もう一方は試料液槽の内部に上方から光を入射させ、液槽を上下に動かして光が透過する液槽の厚さを変えて、両液槽を通った後の光による視野の明るさが両方とも等しくなるように目視で調節し、その時の両液槽の厚さの比を求めるものです。