日本の電気治療器は1920年代から感応電流による「感伝治療器」や平滑電流による「平流治療器」などが存在していました。今でいう低周波治療の草分けです。しかし、治療効果が不安定で医療分野から次第に離れていきました。代わって登場してきたのが超短波による治療器です。昭和9年(1934年)に医療用大型超短波治療器が登場、昭和11年(1936年)には家庭用の小型超音波治療器が発売されました。
日本の電気治療器開発のきっかけを作ったのは東京帝国大学第一内科の三浦謹之介教授です。パリ留学時代に手に入れた電気治療器を日本に持ち帰り、医療機器製造業を営んでいた酒井嘉平治氏に複製品の製造を依頼したことが始まりと言われています。