注射器は容器と注射針からなり、容器は薬液を入れる注射筒と薬液を押し込むピストンに分けられます。注射器は血液を採取する目的でも使用します。穿刺器は体外から血管・体腔内や内臓に刺して、検査のために体液を吸い取ったり、体内に溜まった体液や膿を排出したり、薬物を注入するために使用されます。注射器を発明したのはフランスのプラバッツで、その名を冠して「プラバッツ注射器」と呼ばれました。しかし、実験動物の脈管内にものを入れただけで、器具も現在の注射器ではなかったとされています。実際に初めて注射を行ったのは、1853年、イギリスのウッドであるというのが通説になっています。長い間、容器は硬質ガラス、注射針はクロム鋼製で、使用後は煮沸滅菌、乾燥のうえ繰り返し使用され、針先が鈍磨すれば研磨しましたが、感染予防の観点からプラスチック製のディスポーザブル製品が開発され今に至っています。